続・認知症の人の寿命や健康との関わり
2007 / 09 / 26 ( Wed ) 22:42:32

前回書いたことの簡単なまとめです。
父が認知症初期だった頃、私が読んだ本には認知症になると7〜8年で亡くなるというようなことが書かれていた記憶があるのですが、父の介護を通して、それは違うと思いました。

前回書いたように認知症で亡くなることはないわけで、他の病気で亡くなるのです。
認知症になっても健康状態が良ければ天寿を全う出来るのです。
だから、認知症になったからと言って、発症後何年で亡くなるなどということははっきり言えないと思うのです。

認知症になるのは高齢者が多く、高齢者は様々な病気になりやすく、それらの病気が原因で、たまたま認知症発症後○年で亡くなったという平均寿命的な捉え方をされるだけだと思うのです。

また、認知症の進行の仕方も人それぞれで、その人の生活環境状態や健康状態によって進行状況も異なり、「何年経ったからこうなる」という基本はないに等しいと思われます。

ただ、急速に進行させない方法は、進行を遅らせる薬や介護の仕方や環境などによってある程度可能だとということが分かっています。

父の場合は認知症発症が72歳の頃で、亡くなったのが発症後13年の85歳。
失禁などが始まったのは発症後8年も経ってからのことで、初期の進行は非常にゆっくりでした。
認知症にならなくても、男性で85歳なら男性の平均寿命を超えていますから亡くなる方も多いでしょう。

若年性の方は高齢者のような健康的なリスクは少ないと思われますが、前回書いたように認知症であるがゆえに、治療が難しく(本人が治療に前向きになることが出来ない場合)そのために健康を損なう場合や、進行した場合、認知症であるために脳からの指令が正しく伝わらず、若くても嚥下障害や転倒などを引き起こす可能性はあるかもしれません。

いずれにしても、認知症と寿命との関わりは、その人その人の健康状態や生活環境によって異なることだと思います。
発症後○年で亡くなるとか、○年でこのような状態になるなど、人によって異なるのではっきり言えないことだと思いました。



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認知症の人の寿命や健康との関わり
2007 / 09 / 19 ( Wed ) 13:44:06

以前に認知症と寿命について書いたことがありましたが、再度書いてみます。
当然のことですが、認知症で亡くなることはありません。
認知症の人は何らかの病気になって亡くなるのです。
認知症の進み方や病気のなり方、進み方は千差万別です。

前にも書きましたが、私の父タクさんの場合は認知症末期と言える時期になってから、それまで元気だった体ですが、歯が悪かったこと、脱水症状などが重なり、だんだん食べられなくなり、体力的に弱ってきて、誤嚥性肺炎を招き、父の寿命が尽きたのでした。

今、私は介護職になって、以前よりは様々の認知症の方の事例をみています。
亡くなった父は認知症末期といえる時期でしたが、もっと認知症が進行していても、それなりにお元気な方が沢山おられます。

◆亡くなる頃の父よりももっと認知症が進行していると思われる方で、言葉に乏しく、認知力がかなり衰えていて、大腿骨骨折が原因で歩行が出来ず(女性に特に多い)、ご自分で食事も出来ず食べさせてもらっている人。でも、食べさせてもらえばとてもよく食べる方。

◆認知力が殆ど衰え、食べることも出来ず、寝たきりで、胃ろうによって体を維持しているだけなのに、その状態で何年もお元気な方。

他にも様々なケースの認知症の方々がおられますが、どの事例にも共通して言えることがあります。

◆「食べることが出来る人」は体の状態を保つことが出来るので、その状態はたとえ良くなくても、かなりの期間(何年でも)を維持することが出来る。

◆肺炎などで入退院を繰り返しても、女性は男性より一般的に丈夫ですぐには寿命が来ないが、骨折などには男性より弱い。

以上のことなどから、認知症が進むに従って、健康上注意しなくてはならないこととは…。

◆認知症が進むと、病気や怪我に関する認識力が衰え、自ら治そうと努力することが出来なくなるので、病気や怪我の進行を招きやすい。
認知症でない人よりも、ちょっとした病気や怪我にも要注意です。

◆認知症が進むと脳からの指令が正しく伝わらなくなるので、嚥下障害などが起きやすくなり、誤嚥を招きやすく(飲み込みが悪くなる)誤嚥性肺炎を起こしやすい。

まだ他にも注意事項はあるかもしれません。

認知症の方が増え、以前より認知症のことが世間でも認識されてきた昨今です。
そして、一般的に認知症の問題行動の対応策などに介護者の関心が向きやすく、それが介護者の一番の悩みだったりします。

けれど、認知症が進むと、介護者の関心事は変わってきます。
認知症の進行に伴った健康上での介護者の対応の仕方。
健康に注意することが、寿命を維持するために、そして介護者が少しでも楽をするためにも、非常に大切なことだと思います。

私自身、認知症の父を末期まで看るに従って、認知症の人の健康、健康管理などについて、知っているようで知らない部分が多いことを思い知らされました。
私だけでなく、これらについての認識が世間ではまだまだ薄いと感じています。

認知症の人の寿命や健康との関わり。
認知症の問題行動についての対応策だけでなく、これらももっと知らされても良いかと思います



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認知症末期を迎えるとは?
2007 / 06 / 28 ( Thu ) 09:07:48

以前にも度々書きましたが、父タクさんの認知症の進行はゆっくりでした。
失禁と徘徊(迷子)らしきことが始まったのが同時期で、発症8年頃でした。
その頃読んだ本には、認知症8年ともなると末期であって、もっと重い状態になるようなことが書かれていました。
でも、父の状態はまだまだそんな様子ではなく、私はこの時期、父がやっと認知症中期に入ったものと考えました。

認知症の経過年数と状態は、その方の状態によって随分異なると思いました。
中には認知症になってから、もっと早く重い状態になる方もおられるでしょう。

父を亡くなるまで看て思ったこと。
なるべく良い健康状態を保つことが出来れば、認知症の進行をゆっくりさせることが出来るのではないかと。

介護の仕方によって認知症の周辺症状や進行を緩和させることが出来ることは、以前にも書きましたし、最近ではメディアでも多く言われています。
良い健康状態を保つことは、それに匹敵するほど大切なことだと、父を見送ってつくづく感じました。

認知症末期とは、健康状態が崩れていく時期でもあります。
健康状態が崩れるから、末期になってしまうとも言えると思います。

父が認知症中期を永く保てたのは、健康状態が良かったからだと思いました。
認知症初期の頃、貧血で入院などありましたが、致命的なものではありませんでした。
中期の後半頃、初めて狭心症になり、以後ずっと薬を飲み続けることになりましたが、軽い狭心症で致命的なことには至りませんでした。

周辺症状に対する対処の仕方を上手にして、健康さえ保てば、認知症中期の状態を永く保ち、出来るだけ末期になることを遅らせることが出来ると思います。

若い方は進行が早いと言われますが、私が考えるには、あまり根拠がないような気がします。
もし早いとすると、初期の進行だけではないかと??
若い方の方が健康状態が良い方が多いから、中期からの進行はゆっくりである方が多いのではないか?と。

父の場合は認知症初期が長く8年近く、中期は4〜5年位続きました。
いつ末期の状態が来るのか?来ないのではないか?そんな状態で中期が長かったです。

父が末期に移行したと感じたのは健康状態の大きな変化からでした。
父の年齢から、私は覚悟を決めました。
(この時期、父は特養に入所していました)

以前にも書きましたが、歯の状態が悪くなったこと。
そのため、食事が進まなくなり、体力などが衰えてきたこと。
それに加えて、この時期にベッドから転落のため、背骨を潰してしまい1ヵ月半、腰痛が酷く寝起きが自力では出来なくなったこと。
その時期に、運悪く脱水状態になったこと。
脱水を乗り越えたものの、以前のような元気さは戻らなかったこと。
元気がなくなり、歯の状態が悪く、益々食事が進まなくなり、益々体力が低下したこと。
当時、84〜5の高齢だったため、健康が崩れだすと、もう元には戻りませんでした。
体力低下のため飲み込みが難しくなり、食事の誤嚥が始まり、誤嚥性肺炎に至りました。

認知力は体力低下と病気併発ため、急速に衰えました。
ボーッとした表情のことが多くなりました。

このようにして、認知症末期に至ったのでした。
末期になったと私が感じてからの父は、1年半位で最後の時を迎えました。
亡くなった原因は誤嚥性肺炎でした。

認知症末期とは、健康状態が低下した時期です。
末期を迎えることを食い止めるには、何より、健康でいることです。

認知症の周辺症状に悩むご家族が多いと思いますが、健康状態にはくれぐれもお気をつけて下さい。
よくありがちな便秘、腰痛、骨折。
これらも、健康を崩す要因です。
夏だけでなく、冬でも脱水は起きます。
年寄りは水分を欲しがらない方が多いですが、水分は多め位に摂取しましょう。
認知症の方は、特にそれらに気をつけましょう。

認知症だからといって、特別な亡くなり方をするのではありません。
病気を併発して亡くなるのです。
繰り返しますが健康は大事です。
父を最期まで看て、私自身の反省も込めて感じたことです。


今日の花262262
ピンク色(たまに白もある)のネジに似た素朴な「ネジバナ」があちこちで咲いています。梅雨時の花です。もしかして、昨年も紹介したかもしれません。芝生にいつのまにか生えていたりします。雑草の仲間に思われますが、園芸植物として鉢で大切に育てている方も多いですが、鉢で育てるのは結構難しく、私は過去に失敗しました。大きいものでは背丈が30センチ位あるものもあります。


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認知症を告知する??
2006 / 12 / 16 ( Sat ) 02:36:36

◆癌の場合
癌告知をするか?しないか?がかつて話題になったことがありました。
いえ、今でも迷っている方々も多いかもしれません。

癌は予防するに越したことはないけれど、予防しても発症する可能性のある病気です。
そして、状態によっては治らないものもあるけれど、最近は、特に初期であれば、治せる可能性がある病気になってきました。

私の母は肝臓癌で亡くなりました。
無言の臓器と言われるように、気が付いた時は手遅れで、緊急入院してから3ヶ月で全身に転移して亡くなってしまいました。
お酒も飲まないし、肝臓に悪いことなど何もしていなかったのに。
母の親、そのまた親も皆長生きだったのに。

闘病中の母には、治る可能性がない癌であることを絶対に知られないようにと、父に強く言われました。
母に言わないでいること、母がそのような状態であることは、物凄く辛く苦しいことでした。
母には最期まで本当のことは告げず、陰で泣きながら、母には希望に繋がる話をしていました。
少し母のことが長くなってしまいました。

父は母のように癌で亡くなりたくないと、癌に関する知識や対策は随分していたようにみえました。
世の中で最も怖い病気が癌だと父は思っていました。
しかし、認知症という厄介なな病気があって、自分がそれに犯されることになるなんて、きっと思ってもみなかったことでしょう。

私はそんな母を見て、自分が治る可能性のない病気だとしても、宣告してもらって、命のある間は精一杯生きたいと思いました。
実際出来るかどうか分かりませんが、そうありたいと思っていました。

◆認知症の場合の告知
では、
認知症については告知出来るか?
あるいは、自分が認知症になったら告知して欲しいか?

認知症も癌と同じで、予防をするに越したことはないけれど、予防してもなる病気です。
癌よりも軽くみられがちですが、癌と違って、早期に発見したからと言って、治る病気ではないのです。
手術で治せるものではないし、薬で治せるものでもありません。
進行を遅らせる程度の薬しかなく、それも人によって効き目はまちまちで、治せる方法はありません。
何と憎らしい病気なんでしょう!!

多くは高齢になってから発症しますので、そのような高齢者に、治る可能性のない病気の告知なんて私は出来ません。
する必要もないと思います。
治せる可能性のある病気ならともかく、癌より酷いことに、治せる病気ではないのですから。
若年性の方についても、私は同様な考えから、人にもよりますが、告知することは避けた方が良いという考えです。

◆父へは何にも触れず、告げず
そんな私ですから、父には認知症という病気であることに、触れたことすらありません。
「ボケてる」なんて言葉は、父に対しては一度も言いませんでした。
人には可愛い意味合いで「父がボケちゃって…」なんて言いましたが。
また、TVを点けっぱなしにしていて、認知症の話題が出た時は、私はさりげなく番組を切り替えたり、その話題から遠ざけようとしました。
そのような病気があって、父がその病気になってしまったことを、私は父に気付かれないようにしていました。
父が闘病中の母にしていたように、私も父にそのようにしました。

父本人が「頭がバカになっちゃったよ」と、トボけた顔で言うので、私もトボけて対応しました。
父自身、「バカになった」とは言いましたが、「ボケた」とは自分では言いませんでした。
本人にとっては、「バカ」になったような感じであって、人が思うような「ボケ」とは別の感覚だったのかもしれません。
あるいは、父自身、ボケた感覚があったのかもしれませんが、自尊心から「ボケ」とは言わなかったのかもしれません。

わざわざ病名を告げなくても、前とは違う自分になってしまったことは、本人が一番気付いていることです。
それがどんな病気か分からずに不安でいるなら、病名を告げずとも、寄り添って不安を和らげてあげられれば良いのではないでしょうか?
本当のことを知って、介護者と共に病気を踏まえた上で精一杯歩むことが出来るのは、ごく少数の方だけではないでしょうか?

ですから、私は自分自身の癌告知は肯定派ですが、認知症に関してはちょっと違い、私がもしそうなったとしても、告げて欲しくないと思っています。

◆記憶のモザイクゲーム
父は自分が認知症だという病気であることは知らないまま亡くなりましたが、それで良かったと思います。
もし、父に本当のことを告げて欲しいと言われたとしたら、私は父に何と言ったでしょうか?
「記憶のモザイクゲーム」とでも言ったかもしれません。

記憶の組み立て方はお気に召すまま。
バラバラにするのもお気に召すまま。
色をを付けるのもご自由に。
ゆっくり時間をかけて、一緒にゲームを続けましょう。
最期はバラバラになったものが見つからなくなるかもしれません。
そしたら、また一緒に探しましょう。
ゲームのやり方は自由自在です。


今日の花262262
一昨日、よそのお宅の玄関先の鉢植えに、珍しい「ワックスフラワー」を見かけました。針のような細い葉にピンクの可愛らしい花が咲いていました。花の真ん中がテカテカ光った感じで、ワックス掛けしたかのように見えます。


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認知症になってからの寿命
2006 / 12 / 01 ( Fri ) 02:31:44

認知症になってからの寿命って、認知症の介護に当たって気になることではありませんか?

私も父の介護が始まった頃、これから先どうなるのかな?と思っていました。
父はいつまで今の状態が続いて、いつ頃からもっと進んで、どのくらい認知症状態が進むとこまで行くのか、亡くなるのはいつ頃なのか??
父には申し訳ないけれど、そんなことを考えた時期がありました。
いつまで介護が続くのか?が、介護者の人生を左右することにもなるし、気になるところですよね?

認知症になったら7〜8年で死に至るとか書いてあった本があって、でも、7〜8年経った頃、父は元気だったので、ウチの場合は違うのか??なんて思ったものでした。

     ***     ***     ***     ***

私の父、タクさんの場合は、「病歴と経過」にも書きましたが、概略は以下の通りです。
初期・中期・末期の分け方は、私なりの分け方です。

◆1993年頃  認知症発症 72歳
   ・・・妻が亡くなってから11年後に発症
     発症以前から独身の息子と二人暮しで、特養入居まで続いた

◆初期(1993年〜2001年後半 72歳〜80歳)
   ・・・失禁がない頃まで・・・8年間
     要介護認定は受けず、私の通い介護だけの時期
      (介護保険誕生が2000年)

◆中期(2001後半〜2004年後半 80歳〜83歳)
   ・・・失禁が始まり、徘徊等目立った行動があったが元気だった時期・・・3年間
     私の通い介護は続く

     2001年7月  初めて認知症の検査を受ける
     2001年11月 要介護4(以降もずっと同じ)
     2002年1月  介護サービス利用開始
     2003年5月  最初のグループホーム(1ヵ月半で退去)
     2004年1月  2度目のグループホーム(2ヵ月半で特養入居のため退去)
     2004年3月  特養入居(2年半過ごすことになる)

◆末期(2004年後半〜2006年10/26死去 83歳〜85歳)
   ・・・会話が成り立たなくなり、体力の衰え…肺炎で死去・・・2年間
     この間、ずっと特養
     2006年8月下旬〜9月下旬 特養入居中、誤嚥性肺炎で初の入院
     2006年10/25 緊急入院後、10/26 肺炎で急逝する(認知症発症から13年)


◆初期(8年間 72歳〜80歳)
私の感じ方から判断すると、失禁がなかった時期は、徘徊などの問題行動もなかったので、「初期」としました。
この初期の時期は、失禁の時期で分けたせいか、大変長く8年間でした。
父の場合、認知症の進行具合は、非常にゆっくりでした。
いつまで、このような比較的平和な(物忘れ程度)状態が続くのかと思っていた時期です。
父は貧血改善のため内科、風邪で呼吸器科数回の入院などがありました。
しかし、全般的にはかなり元気な時期で、この調子なら90歳まで生きられそうだと思ったものでした。
認知症に関する薬はこの時期も、のちにも一切使ってはおりませんし、認知症の検査を受けたのも、発症してから8年後でした。

◆中期(3年間 80歳〜83歳)
父の認知症検査のための病院初受診はこの時期が初めてで、要介護判定をのちに受ける目的があって受診しました。
認知症検査受診の2〜3ヵ月後、待ってたましたとばかりに、父の場合は突然失禁が始まり、それと同時期に徘徊などの問題行動が起きました。
そのため、介護サービスを受けることになりました。
父の場合、初期は長かったけれど、中期は約3年間。
バタバタ色々あった時期でしたが、父は比較的健康で、長かったようで、たったの3年間、思い出多い時期でした。

◆末期(2年間 83歳〜85歳)
主に特養に居た時期で、この時期は最も短く約2年間でした。
「タクさんの体力低下への経緯」にも書いたように、父はこの時期、体調を崩して行きました。
認知症が進んだことと、体調を崩し気味のせいか、父はかなり穏やかになり、以前ほど介護に抵抗することが減りました。
歩き回ることは以前より減りましたが、本人自身が出来ることがかなり減り、手取り足取りの状況でした。
この時期、私は父の先が長くないことを感じ覚悟を決めました。

     ***     ***     ***     ***

父は薬を飲まなくても、症状の進み具合が緩やかだったため、認知症発症13年もかけて、男性の平均寿命をかなり上回る年齢まで生きられたのかもしれません。
それは、晩年を除いて、比較的健康だったためと思われます。

昨年、95歳で亡くなった母方の祖母は、90歳過ぎ頃から認知症になりました。
発症時期が父より高齢だったせいか、亡くなる前年に会った時も、父程ボケてはいませんでした。

認知症にかかった年齢、その人の健康状態によって、症状の進行状態が違うこと。
元々元気な人であっても、高齢者は認知症や脳梗塞の影響などもあって、晩年は誤嚥性肺炎や、他の病気にもなりやすく、それが寿命の決め手となるのかもしれません。
では、若年性の場合は…やはり晩年は、若くても病気を引き起こしやすい状態になるのではないでしょうか?
認知症とはそういう病気※<注>であるようです。


<注>認知症とはそういう病気
脳血管性障害(脳梗塞、脳出血)や、パーキンソン症候群、アルツハイマー型認知症の方は、嚥下障害(喉の神経、筋肉の働きが正常に働かない)があり、嚥下反射や咳反射が減弱しているため肺炎を越しやすいことは、よく知られた事実です。(「誤嚥性肺炎とは?」より)


参照↓↓
認知症の父タクさんの病歴と年表

タクさんの体力低下への経緯
誤嚥性肺炎とは?


今日の花262262
寒くなった11月に、市内2ヶ所で見かけたテッセン(クレマチス)に似た紫色の珍しい花。一体何の花かと思いきや、傍に名前が書いてありました。タキイ「皇帝ダリア」、短日性(日が短くなると咲く)、丈3〜4mと。タキイはメーカー名。言われてみれば、大きいけれど、葉や茎がダリアでした。しかし、あまりに巨大な新種のダリアでした。この写真は畑の片隅に咲いていたものです。あまりに大きいので、太い支柱に結わえ付けられてありました。

皇帝ダリア3_2006.11.30
      皇帝ダリア


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認知症への誤解
2006 / 10 / 25 ( Wed ) 06:31:57

ある県での県政モニター200人への認知症についてのアンケート。回答率84.5%。
「人格がこわれている」「性格が変わってその人じゃなくなってしまう」などの回答があったそうです。
また、「認知症は何も分からなくなるので不安を感じることがない」という回答が全体の3割(複数回答)だったとか。
  参照→「陸奥新報 2006.10.17」より 
http://www.mutusinpou.co.jp/news/06101704.html

私の父は認知症発症13年ですが、その介護経験から言うと、上記のようなことは全く言い当たりません。
最近は殆ど自力で出来ないことばかりで、意思疎通も思うようではなくなりました。
けれど、人格が壊れている訳ではありませんし、性格も変わっておりません。
「何も分からなくなるので不安を感じない」のではなく、逆です。
「何が何だか分からなくなったので、本人自身が不安で一杯」なのです。
認知症中期のいわゆる徘徊や暴言や抵抗などの問題行動と言われるものも、不安が元になって起きる行動だと思います。

だから「何もわからなくなって、本人は幸せだよね」と言われると、「本当はそうじゃないんです!!」と言いたいのです。

私は父の介護をしてきて、世間一般では上記のように認知症についての理解が正しくされていないと常々思っていました。
私自身、父が認知症になった当初は、「認知症になると性格が変わってしまうんだ…」などと誤解していました。
本にもそのように書かれていたからです。

性格は変わりません。
昔からの本人らしさは認知症末期になってもしっかり保持されています。
思ったように話が出来なくても、こちらから、話しかけてみれば分かります。
本人らしさはそのままです。

人格は壊れてなんかいません。
きちっと、昔からの常識をわきまえています。
良くも悪くも昔からのまま。
昔のことをよく知っている家族が話かけてみれば、壊れてなんかいないことが分かります。
それは父の場合だけではないと思います。
ただ、感情をありのまま、素直に表現してしまうだけなんです。

認知症末期の父は情けない顔になってしまいましたが、痩せてしまい、歯がないためです。
昔から言う「痴呆」のイメージ、ボーッとして何にも考えていないみたいな表情…確かに一見そう見えます。
でも、それはバカになったからではありません。
痩せて、歯がなくて、目に力がなくなったので、そう見えるだけです。
何が何だか分からなくなって不安で一杯の人が、生き生きとした表情が出来るとでもいうのでしょうか?
話しかければ我に返って、たとえ言葉はなくても(表現力、理解力が乏しくなったため)、何とか表現したいと思っているのです。

私はいつも「自分が認知症になったら、どう接して欲しいか?」
そして「認知症の人の立場にたって介護する」を念頭に接してきたつもりです。

「認知症の人の立場にたって」とは?
先に書いたように認知症の人は「何が何だか分からなくなったので、本人自身が不安で一杯」なのです。
不安で一杯の人の、「不安を一つ一つ取り除いてあげる介護」それだと思います。
そして、
本人自身では、喜びや楽しみをどうやって見つけたら良いか分からなくなっているのですから、その手助けをして差し上げるのです。

認知症初期の何度も同じことを話す、同じことを繰り返して訊ねる…。
認知症中期のいわゆる問題行動と呼ばれる徘徊、暴言なども…。
そして、末期の無反応でボーっとした様子も…。
どの時期であっても、たとえ返事がなくても、話しかけて、優しく接して下さい。
ご本人の不安な気持ちを、解きほぐす介護で、きっと穏やかになられると思うのです。
父の場合はそうでした。

人格も壊れない、性格も変わりません。
一つずつ不安を取り除いてあげましょう。
支えになってあげましょう。
肉親だったら、失望せずに、優しく偏見なく、接して差し上げましょう。
生きていることの喜びや楽しみを、共に導き出して差し上げるのです。

身内が認知症になったからと言って、悲観されないで下さい。
心で介護していきましょう!!
それによって得るものは、とても大きいものがあると思います。


今日の花262262
朝晩肌寒くなったこの時期、ピンクの小さなまん丸の花が地面から頭をもたげています。葉や茎は地面に這うように伸びています。「ヒメツルソバ(姫蔓蕎麦)」です。石垣から垂れ下がって咲き、見事にピンク一色の絨毯になったのを見たことがあります。

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