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困った時の神頼み「施設」
2007 / 03 / 03 ( Sat ) 13:41:49

父タクさんは長い認知症在宅生活の末、最終的に特養(特別養護老人ホーム)を生活の場として選びました。
特養が最後の場として最初から決めていた訳ではありません。
出来るだけ最後まで在宅で看ようと思っていました。
しかし、長い介護生活で状況が変わり、結果的に特養入居という形になりました。
以前にも書いたことと重複しますが、再び書きます。

特養に入所申し込みをした時期は、まだまだ父が全然大丈夫な状態の頃、ケアマネさんに勧められ申し込みをしたのです。
早めに申し込んで、我が家の場合は結果的にそれが良かったようです。

父の認知症の進行は大変ゆっくりでした。
認知症が進行して特養に入居となる頃の状況も、父自身としては体は自由に動き元気で在宅も十分可能な状態だったと言えました。
父の場合、なぜ特養を最終的な介護の場として選んだのかと言うと、それは介護者の状態に限界があったからです。

父は私の弟(父の長男)との二人暮し。
私はその父のところへ自転車で通い介護。
いわゆる問題行動というものが表れてから介護サービスを利用し始め、父の場合は主にデイとショートの利用で父にとっては良い状態で生活することが出来ました。

しかし、父と同居の弟は元々精神的に弱いタイプで、しかも病気や怪我をよくする人でした。
弟が父と時間を共にする夜間と早朝だけでも、仕事などの疲れが重なり、相当なストレスとなっていました。
一方、私はというと、風邪もあまり引かず持病もなく(しいて言えば偏頭痛持ち)元々元気なタイプ。
精神面でも弟より強く、10年通い介護をしても、何とかなっていました。
しかし、私がもし倒れたら、弟が仕事を休んで父を看なければならない。
家族が何人か居る生活の中での介護と違い、介護の手が余分にある状況ではありませんでした。

私が元気で多少の余裕があっても、父と同居の弟が居て成り立っていた通い介護でした。

弟の心身の状態が悪く、通い介護の限界が見えて来たときと、父の特養入居の順番が回ってきた時期がほぼ一致したのです。
特養入居の順番が来る1年位前から、弟の心身も疲れ果てていたので、特養の順番が来るまで他にしのげる方法として、グループホームを選び短期間父に入居してもらいました。

父にとって、当時、本来ならデイの利用だけでも十分だったのですが、介護者の休息のため、ショートの利用を始めました。
そして、父の状態よりも介護者の状態のことなどから、グループホーム、特養と介護される場を移してきました。
父のことを最もよく分かり、私でなければ出来ない介護の部分がありました。
他者の手に父を委ねることに当然不安もありました。
しかし、協力介護者の片割れが限界では仕方ありません。

認知症本人のことを考えて介護することが最も重要だと思います。
しかし、状況によっては、我が家のように最初に考えていたようには行かなくなることもあるのです。

グループホーム入居、そして特養と、介護の場を変え、中心となる介護者も介護職の方になりました。
でも、私は出来るだけ今まで通りの父で居て欲しかったし、他者には出来ない自分なりの父との接触を持ちたかった。
施設介護で足りない部分を補うことをしたかった。
そうすることで、少しでも父に良い状態で居て欲しかった。

そういう訳で、グループホームも特養も、我が家から近く行きやすい場所の施設を選び、頻繁に通い父の面倒を看ることにしました。
特養に入ってからも、排泄介助をしたり、家族が出来ることを色々やってきました。

在宅で悩んでおられる方、在宅で無理だと思われている方、施設に預けたらそれで終わるのではなく、施設に通って面倒を看る方法もあるのです。
父の特養でも、ご家族が頻繁に通われて、在宅時代よりご本人が良い状態になられた方もおられます。

また、父の特養に関しては、寝たきりのような重篤な状態の方もおられましたが、体がよく動き、認知症の状態も父程進んでいない方も大勢おられました。
きっと、それぞれのご家庭の事情があるのでしょう。

施設を選択するには、前にも書きましたが、思い立った時すぐに入れる訳ではありません。
父の場合は、あまり考えずに早めに申し込んだことが後に幸いしました。
先々のことを考え選択肢を確保した上で介護することは、介護者の気持ちの余裕にも繋がります。

施設が最終的なものとは言えません。
施設が良いとも悪いとも言えません。
ご家庭の事情やご本人の状態により様々でしょう。
しかし、困った時、そういう手段があることも、具体的に考えておくことは必要だと思います。

次回は、「特養に早く入居するコツ」について書きたいと思います。

参照↓↓
各種介護サービス利用のきっかけ(認知症の父)

各種介護サービス利用のきっかけ・追記(認知症の父)


今日の花262262
早春に細かい黄色の花を沢山付ける「銀葉(ぎんよう)アカシア」の花が咲いているのをあちこちで見かけました。葉が銀色で木の幹がひょろっと高く、黄色の花がたわわで枝垂れ掛かっている木が多いです。銀色の葉っぱと黄色の細かい花の房とのコントラストがとても綺麗です。「ミモザ」と呼ばれることもありますが、本当のミモザは別の花のことのようです。


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*Comment  Thank you*
comment
 

立場は違いますが、きょうの記事、全部丸ごと同感です。

ただ、認知症の精神症状が、かつての母のように厳しい場合、
特養受け入が、無理な人も多いです。
そのことについては、いずれ記事にするつもりでいます。

とにかく、きょうの記事、一字一句、同感です。
しいて、「特に」 を挙げるとすれば、
今のわたしの立場で言うなら、「それが、気持ちの余裕に繋がる」、という点ね。
そして、預けても、預けっぱなしにしない、えすえさんの介護方法は、皆さんに伝えたいですね。
by: かめこ * 2007/03/03 15:58 * URL [ *編集] * page top↑
  なるほど・・・・

仕事中です。
ちょっと気分転換で、ブログ訪問。

なるほど。えすえさんの介護の流れがわかりました。弟さんのこと、特養の入居の決定など、条件が揃っていたのですね。

在宅介護が全てではありません。
在宅で看てあげたい!施設へ入れることに対して何か後ろめたさみたいなものを感じてしまう・・・・のかもしれませんね。
でも、私は、状況によってだと思います。
在宅でも、特養でも、心の介護は出来ます。

タクさんはきっと満足しておられたと思います。

ジージの場合ですが・・・・
母は通うことができません。
足腰がわるく、具合のよい日に近所のスーパーに歩いていくのがやっとでした。タクシーばかり利用するわけにもいきません。
だから施設にジージを入れるとしたら母も一緒じゃないと介護ができません。
私は会社員なので、日中はお休みか早退する以外、介護の手助が出来ません。
母は自分のために在宅介護を選びました。
そして協力介護者の片割れが私です。
仕事のない日は、出来るだけ力仕事?運転手をするのがやっとだったかもしれません。

ジージの場合も、必然的に在宅介護になったのです。

特養に早く入居するコツ。
興味津々です。
by: momiji1021 * 2007/03/03 16:01 * URL [ *編集] * page top↑
  参考になります

えすえ様
昨日の記事、本日の記事、共に大変参考になりました。
ありがとうございます。
by: Route463 * 2007/03/03 20:05 * URL [ *編集] * page top↑
 

>かめこさん
同じような思いであること、嬉しいです♪
確かに特養だけでなく、デイやショートでも
症状によって受け入れては貰えない施設もあるようですね。
父が居た特養やデイは他で断られたような方々も受け入れていました。
私のように全てトントン拍子で上手く行くことばかりではないと思います。
身近に、どんな症状の方でも受け入れ、
しかもきめ細かい介護が出来る施設、それでいて出来れば費用が押さえられる所。
そんな夢のようなことが現実にあれば誰もそんなに困らないでしょう。
また施設ではなくても、「介護者のことも考えた対策」がもっとあると、
もっともっと安心して介護が出来るようになるでしょうね。
「安心して介護が出来ること」、まだ今は不足している部分ですね。


>momiji1021さん
施設というと、仮に自分達は良くても、
まだまだ他からの目が気になってしまう方々も多いでしょうね。
タクさんのことを考えた介護ですが、介護者のことも考えた介護だったので、
タクさんには我慢してもらう部分もありました。
momijiさんのお母様の状況から、特養に頻繁に通うことが出来ない現実。
自宅でなく施設だと、通わなければならないこと。
老老介護では、このようなケースが出て来ることになりますよね。
一部の有料老人ホームなどでは夫婦で受け入れる所もあります。
でも、その際費用は二人分掛かり(かなりの額)、夫婦部屋がどこでもあるとは限りません。
momijiさんのケースの場合は、申し込んであれば、
状況から特養入所に際して、かなり優遇されるケースだったかと思います。
でも、ご両親の愛情の深さから、お互いに離れたくはなかったでしょうね…。
最後まで一緒に居られたのですから、お幸せだったと思いますよ♪


>Route463さん
読んで頂いて、少しでもお役に立てれば嬉しいです♪
大したことはやってきませんでしたが、介護年数だけは長かったのと、
各種介護サービスや施設を経験してきたので、
我が家の場合については語ることが出来ます。
でも、それぞれのご家庭や状態によって、ケースバイケースですから、
それなりにご判断下さいね。
私の場合は、ケアマネさんが介護福祉に関しての大ベテランの方でしたが、
私自身がある程度プランニングして、毎月のケアプランを作りました。
施設探しについても、自分で探して見学しました。
介護にはこのような面についての積極性もある程度必用だと感じました。
by: えすえ * 2007/03/03 21:00 * URL [ *編集] * page top↑
  こんばんは

家庭の色々な事情、施設入所のきっかけも様々なんですね。
今後の参考にさせていただきます。
母の介護も、私が倒れたらどうにもならなくなってしまうので、
なるべく介護サービスを利用する事にしています。
今では息子である兄よりも、ヘルパーさんの方が実情を理解してくださってます^^; それもなんだか…って気もしますが。
先々の事を踏まえて被介護者にも少しずつその流れに乗ってもらうというのは大切ですよね。
それにしても、えすえさんのように私も“介護楽しかった〜”と思える時が来るのでしょうか…。
by: kazu * 2007/03/03 22:05 * URL [ *編集] * page top↑
 

えすえさん。

 全く同感です。

 在宅だけが、ただ一つの道ではありません。私のブログに来て頂いている方達の中には、当然在宅で介護をされている方々がおられます。

 そのような方々には、本当に頭が下がります。でも、家庭の事情でどうしても、在宅が無理だと言う場合もあります。私の場合がそうでしょう。

 そのような場合、介護は施設介護に切り替えなくてはいけません。でも、ここで忘れてはいけないことは、えすえさんのおっしゃるように、家族ならでは介護は入所後も必要だと言う事です。私は「関係性のケア」とかってに呼んでいますが、上手く施設の人に伝えられない事を伝える。して欲しいと思う事を、先読みする。これまでの生活史の中から、現在の言動を解釈してあげる。これらのことは家族ならでわのケアだと思います。

 このケアは決して施設の方では出来ません。まさにこの事が、認知症のケアの中核になるものだと感じています。また、このように施設介護であっても、関係性のケアをしていれば、在宅で介護をされている方々からも励ましの言葉を頂けます。

 どのような形の介護であれ、介護される家族と真正面と向かい合う。この事がたいせつなのでしょうね。
by: あしたがあるさ * 2007/03/03 22:06 * URL [ *編集] * page top↑
 

私もこの前4個くらい特養もうしこみしました。
いつになるかわかりませんが

まあなるようにしかならないですが。。

ただ。。昨日もババが施設行きなさいといったら、、俺は絶対そんなとこいかん。

弟のとこ行く

それがだめならここで1人で暮らすといってました。

なんか先は長いです。
by: さくら * 2007/03/03 22:36 * URL [ *編集] * page top↑
 

はじめまして。過去の記事、大変参考になります。ありがとうございます。
今すごく悩んでいることでしたので思わずコメントさせていただきます。
この春に両親を施設入所させることにしました。でもこれでほんとにいいのだろうか・・・?まだ在宅でやれるんじゃないかと悶々と悩んでいるところです。

私は、協力者がいません。精神的にもう限界で私が倒れたら三人共倒れという状態なのです。
ただ、母の認知症はまだ軽いほうで十分在宅で看れる状態なのですごく悩んでます。えすえさんのお話を読んで、気持ちがちょっと楽になりましたが・・・。
by: アラン * 2007/03/03 23:03 * URL [ *編集] * page top↑
 

>kazuさん
そうなんです。施設入所は介護される人の状態が悪いから入る、
ということではないのです。
施設の受け入れ基準とは、介護者側の事情なんです。
kazuさんの場合も、kazuさんが介護出来ない場合のことを考えておくと安心ですね♪
いえいえ、ヘルパーさんとお母様が過される時間が多ければ、
お兄様よりよくお分かりになるのも当然で、良い方に巡りあえて良かったですね〜。
kazuさんはいつもお母様のことを考えた、良い介護をされていらっしゃいますね♪
しかも、楽しんで面倒を看てらっしゃる様子が、いつも感じられますよ〜。
私の父がkazuさんのお母様と同じ位の頃、
私はまだ介護のことをkazuさんのようにしっかり取り組んではいなかったように思います。
まだまだ、先のことでしょうけれど、きっと楽しい介護だったと思えますよ!!


>あしたがあるささん
今回の記事は、あしたがあるささんのことを思い浮かべて書いたような記事でした(苦笑)
施設に入ってからでも、あしたさんおっしゃる「関係性のケア」があれば、
ひょっとすると、在宅で同居している時よりも、
お互いがずっと良い関係で居られるかもしれませんよね〜。あしたさんのように。
あしたさんが具体的におっしゃった家族ならではのケア。
これを武器に無理のない範囲で施設に通うことも、一手段なのですよね♪
それぞれの状況に合わせた介護で、そして介護者が潰れない介護。
あしたさんも、まだまだ沢山介護を楽しめそうですね。


>さくらさん
「絶対そんなとこ行かん」とは、ジジ様らしい言葉ですね(笑)
特養からお呼びがかかる頃には、ジジ様も今とは状態が違っているかもしれません。
今は、自立心が旺盛でおられるし(事実は違っても)、
ジジ様に言いたいことを一杯しゃべって頂いて、耳から耳に抜けてもいいので、
ジジ様の欲求を満たすようにされることが、一番ジジ様には良いかもしれません。
弟さんもここまでジジ様に頼りにされると本望でしょう♪
結構ジジ様は分かりやすい方じゃありませんか!!(苦笑)
これから書く、特養に早く入居するコツが参考になれば良いのですが…。


>アランさん
初めまして!!ようこそいらっしゃいました〜♪
過去の記事も見て頂けて、とても嬉しいです。
施設入所に関して悩んでおられるようですが、
入所の入所基準は介護者の状態如何によります。
ですから、私が記事で書いたように、
要介護度が高いから入れるとは限らないのです。
アランさんのお母様のように、まだ在宅で看られるような状態であっても、
介護者の心身の状態が悪く、他に介護者が居ない場合は、
優先して施設が受け入れして下さるのです。
三人共倒れになってしまったら、今まで頑張ってこられたことも、
白紙になってしまいます。
そんなことがないように入所してもらうのですから、
悩むことはないですよ♪
今度は通える時に施設へ通って、家族だけの介護をされて下さい♪
アランさんの場合、施設に入れることには正当な理由がありますし、
ご自分を責めずにね♪
by: えすえ * 2007/03/04 00:52 * URL [ *編集] * page top↑
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